【33】理想の住人を生み出せるか
February 16, 2018
《自己人格分析》連載すごろくシリーズ【33】
紺野うみの「分析のあゆみ」
こんばんは、紺野うみです。
最近は、一日いろんな感情や想いが、本当に豊かに湧き出ているのを感じながら過ごしているのですが……。
まさに、「生きているなぁ!」という感覚があります(笑)
いろんな感情というのは、もちろん喜びとか楽しさとかばかりではありませんよ?
もどかしい思いや怒り、悲しみなども含めて。
まず、それをあるべき姿のままで受け止められていることが、本当に大切なことだなと思うんです。
これは私自身、一度心をあるがままに見つめていなかった時期があるからこそ分かるんだろうな……。
「あるがままに受け止める」ところまでいけたら、実はそこから先は自分次第でどうにでもできるんですよね。
ここまでくれば、自分で選んでいける。
……ということで、ちょっと書き始めると際限なく長くなるのでこのあたりで(笑)
※このシリーズをまとめて読みたい方は、カテゴリー検索で連載『分析のあゆみ』で記事を絞り込んでいただくと分かりやすいと思います。
【33】理想の住人を生み出せるか
さて。
紺野のケースの重要な山場であった「まもるくん」に関するお話も、一旦はこれで一段落。
そこで、以前から考えていた、素朴な疑問に手をつけてみることにしたいと思います。
今回のタイトルに書きましたが、ずばり『理想の住人を生み出せるか』ということについてなんです。
つまり、心の中が「住人」という要素の集合体(チーム)で構成されているなら、その中に自分の理想的な住人をイメージして、新たに「作り上げて」しまうことは可能なのかな……と。
なんだか、映画のような世界観になってきましたね!(笑)
もしそんなことができたら、夢のようですよね。
まさに、「なりたい自分になれる」というか、理想通りの自分(住人)が生まれるわけですから。
こういう人格が自分に備わっていたらなぁ……というような願望を抱いたことは、誰しも一度はあるものです。
たとえば、「あの●●さんみたいな性格になりたい」とか 。
「もっと●●な自分になれたらいいのに……」とか。
あなたもそんな風に、思ったことはありませんか?
もし、住人という概念をもってしてそれができてしまえば、たくさんの人の抱える内面的な悩みを解消できるかもしれない!
……そんな風に思って、私もかつて、このテーマについて掘り下げて考えたことがありました。
今回は、臨床心理士の先生ともディスカッションして出てきたひとつの答えを、お伝えできればと思います。
『【27】なぜ住人は生まれるか?』のお話の中で、そもそも自然な形で住人が生まれるきっかけとしては、その「理由」が重要なのだとお話しました。
その理由とは……。
どんな形にせよ、必ず置かれた環境・周囲の人間・状況の中において「自分」という人間を「適応」させるという大きな目的の中にあります。
自身が心穏やかに生きていくために、自分をとりまくものへ、自分の方を「馴染ませる手段」だとも言いかえられるでしょうか。
これまで紹介してきた紺野の場合ですと、まもるくんの「理由」には、特にその要素が強いですね。
つまり、周囲から傷つけられることのないように、自分の感情のスイッチをオフモードにするわけですから、それもれっきとした「周りへの対処(適応)」だと言えます。
こんな風に、「無意識下」における「適応」が、住人誕生のほとんどの理由なわけです。
ですが、重要なのは「生きている限りいつまでも、無意識的に住人が増え続けるわけではない」ということ。
……ついついサラッと書いてしまいましたが(笑)、「えっ、そうなの?」と思いませんでしたか?
だって、目的が「適応」であるなら、生きる中で状況に合わせて新しい「住人」がポコポコ生まれてもよさそうなものですよね!
……が、無意識下で住人が「生まれる」条件としては、「自我の確立」が大きく関わってくるのではないか?、というのが私の見解です。
住人の基本的な人数などに、当然個人差はあるでしょうが……。
それらは、アイデンティティー(自分が自分という【個】である認識)確立の時期でもある14歳前後で、ある程度定着してしまうと考えて良いでしょう。
「自分ってどんな人間なんだろう?」
「自分はどう生きていくべきなんだろう?」
そんな疑問に始まるような「自己に関する認識」が、本人の中で固まってくる頃がポイントなのだろうと思うのです。
自分の中に存在する住人(使い分けできるキャラクター)が、自我の確立と共にある程度「固定」されてきたら。
喩えが良いかは微妙なところですが、トランプで言ったら、手元に自分の使える「手札」が揃った状態です。
それでどう戦えるかを考えていくのが、そこからの人生!
言葉が悪いかもしれませんが、いわばその住人を駆使して、自分の人生を勝負していくことになるわけですね。
手持ちの札をどこでどのように使っていくかは、もちろん自分次第。
状況や相手、環境によっては当然使う手札(出てくる住人)も変わってきます。
これは最初の記事で説明した「キャラクターの使い分け」にあたる部分です。
さて。
それでは、その境目となる「自我の確立」以降に、住人が新しく生まれないと考えるに至った理由とはなんなのでしょうか?
続きは、また次回!
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